正座ができる、できない、何が違ってこうなった?
こんにちは。代表の松下です。
私ごとで恐縮ですが、先月、11月に母が76歳で亡くなりました。
病気で亡くなった母ですが、そういえば肩痛、腰痛とは無縁の人生だったようで、母がそれらの痛みで困っているところをみたことがありません。多くの人が経験する腰痛や五十肩を少なくとも私が物心ついた時からは経験していないと思います。
60代の初めに一度だけ、バスに乗り遅れまい、と走ったあとに膝が痛くなったことがありました。その時は、痛みや腫れが引いてきたタイミングで、私から大腿を強化する筋力トレーニングと、膝の隙間を空けて消耗を軽減するケアをおこなうようアドバイスしました。
運動指導の「生徒」としては、「優等生」だった母は、私が紹介したエクササイズとケアをほぼ毎日続けたそうで、1か月後には膝痛から回復し、そのまま大腿の強化を続けて、同じ年に富士登山まで達成してしまいました。
その後は膝痛に悩ませることもなく、最後まで正座もできていましたので、少しO脚になっているものの機能としては、全く問題はなかったようです。
一方、現在80歳になる父は、10年前ぐらいから、正座はできません。仕事をしている頃、重い物を持つ機会もあったことから、ギックリ腰を発症したこともあり、慢性的な肩痛にも悩まされてきました。
母と父、整形外科的な問題に関しては、全く正反対。何が両者の違いだったのでしょうか?
父の腰と肩の痛みに関しては仕事の影響が大きいと思います。
ただ正座ができなくなったのは、あきらかな理由があります。
それは正座をやることをしなくなってしまったから。
母も膝の痛みがあるときは、膝が曲がらずに正座はできませんでした。しかし、膝のケアを続けていくなかで、徐々に正座につながる大腿のストレッチと再開しました。
父は膝が「かたくなった」ときに、「これは年齢だから」と正座につながる大腿の筋肉のストレッチも膝のケアもすることもなく、放っておいてしまったのです。
「正座ができる」柔軟性を維持できるか、失うかのターニングポイントは、膝に問題があったあとに、きちんと回復のための取り組むか否かでした。
これは他の部位でも同じことがいえます。あきらかなケガや損傷があるうちは無理ですが、人間の身体は動かさなければ動かなくなり、動かそうとすれば、動かす能力が維持される。
これこそが、ケガや痛みから回復のためのトレーニング「リコンディショニング」の大原則です。
ケガの後は機能を回復させるために動かさななければなりません。安静をいつまでも続けてはいけないのです。
ぜひ、頭の片隅にでも覚えておいてください。
もし分からないことがあれば、最初だけでもリハビリや運動指導の専門家の指導を受けるとよいと思います。
(松下 輝)
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